淡路島の楽しみ方は
ひとそれぞれ
「一年を通して一番のおすすめはなんですか?」
と、聞かれたことがあります。
「夏の終わりから秋にかけて美味しいウオゼ(エボダイ)でしょうか」
と、答えました。
暑かった夏の終わりに顔を見せ始め、
すっかり涼しくなった秋の頃に旨味を十分に蓄えるウオゼ。
ただ美味しいだけではなく、
その背景が美味しさをより感じさせてくれると思うのです。
一年でも淡路島が一番賑わう夏が終わり、
気候よく澄み切った季節。
セミの声から秋の虫たちの声に移り変わる。
一年中穫れるわけではなく、
そんなタイミングにしか水揚げされることがないウオゼ。
生でももちろん、焼いても炊いてもとてもおいしい魚です。
美味しさとその場の空気感。
記憶に残る美味しい瞬間は人それぞれだと思います。
私はたまたま秋口に穫れるウオゼでした。
大切な方々との大切な時間。
皆様にとって記憶に残る旅でありますように。
南海荘 竹中 淳二